2021年6月から7月にかけて、二部構成でGoogleの「コアアップデート」がおこなわれました。
コアップデートとは「コアアルゴリズムアップデート」の略称で、Googleが検索結果に表示されるページの仕組みを定期的に見直す動きのことをいいます。
ちなみに2021年6月から7月にかけてのコアアップデートは、第一部が2021年6月3日から12日、第二部が2021年7月2日から13日にかけて実施されました。
2021年6月から7月にかけてのアップデート内容
2021年6月3日、以下のような事前通知がおこなわれ、そのあとコアアップデートが開始しました。
Later today, we are releasing a broad core update, as we do several times per year. It is called the June 2021 Core Update. Our guidance about such updates is here:https://t.co/e5ZQUA3RC6
This will be followed by the July 2021 Core update. Here’s more information about that…
— Google SearchLiaison (@searchliaison) June 2, 2021
ざっくりまとめると「6月3日から大きめのアップデートやるよ。今回はアップデートの一部分はまだ準備中だから7月にもっかいやるよ」と言ってます。
コアアップデートが2部構成になったのは初めてのことなので、ブロガーやSEOで飯を食べている方たちの界隈でも若干ざわついた感じがありました。
また、以下のようなアナウンスもおこなわれています。
Of course, any core update can produce drops or gains for some content. Because of the two-part nature of this release, it’s possible a very small slice of content might see changes in June that reverse in July….
— Google SearchLiaison (@searchliaison) June 2, 2021
これは「もちろんアップデートで順位が上下動することはあるよ。でも、7月にもアップデートやるからそのときに逆転することもありえるよ」というようなことを言ってます。
このような感じで、6月・7月とコアアップデートがおこなわれました。
順位に関しては、お金・健康・医学などのように、他ジャンルよりもとくに専門的な知識が必要とされる「YMYL(Your Money or Your Life)」系は今回も順位変動が大きかったようです。その他では「IT系」や「美容系」でも比較的大きな順位変動があったそうです。
最近の動きを調べてみても、美容系はほとんどYMYLのように扱われているような印象を受けています。以前は美容系はブログのおすすめジャンルとして紹介されてきましたが、なかなか初心者が手をつけてもうまくいく可能性が低いジャンルになっているのかもしれません。
アップデートの影響についてですが、E-A-T(専門性・権威性・信頼性)を重視する傾向が強まっているGoogleのアルゴリズムのなかで、アップデートの影響をさほど受けずに乗り切ったサイトの運営者はひとまずほっとできそうです。
反対に、アップデートでサイトの一部の記事が下がったという方も、焦らずに原因を検討したうえで地道なリライト作業や新規執筆作業をおこなえば、次のアップデートで揺り戻しだってあるかもしれません。
今後は独自性と検索体験の比重が高まる
今後は、SEOで評価を得るためには「独自性」と「検索体験」の重要度が大きくなりそうです。
まず独自性について。読者の悩みを解決したり、役に立ったりする記事を作成するためには、情報の網羅性(知りたい内容がまんべんなく提供されていること)が重要です。Googleもこれを評価ポイントの1つであることを好評しています。
ただし、情報の網羅性ばかりを大切にすると、検索上位の記事をみんな参考にするので、似たような記事が量産されるおそれがあります。
あなたもなにか調べものをして、検索結果の1位から10位まで「なんか似たような記事が並んでいるなぁ」と思った経験があるかもしれません。
ここで他の記事と差をつける要素として「独自性のある内容」の追加が大切になります。独自性とは、体験談・インタビュー・アンケート・調べたことに自分なりの解釈をつけたものなど、自分ならではの内容を指します。
Googleは以前から独自性も大切と言っていますが、今後独自性の評価ポイントが高くなりそうです。
独自の文章をGoogle側がどう評価するかの基準は難しいですが、ページ滞在時間とかスクロール率(そのページをどれくらい下のほうまで読んだか)を計測しながら判断していると推測されます。
次は検索体験について説明します。
検索体験というと抽象的ですね。具体的にいえば「ユーザーが自分のサイトに来たことで、学びがあったり問題を解決したりという体験に繋がったかどうか」というところでしょうか。
最近ではSEOならぬ「SXO」という用語が使われ始めています。SEOとは「Search EXperience Optimization」の略称で「検索体験の最適化」という意味です。
検索体験をより良いものにするための施策は、たとえば以下のような取り組みが想定されます。
- ユーザーの悩みを解決したり、新しい発見をしたりできるような文章が作られている
- 画像をうまく使って視覚でもわかりやすい記事にする
- ページの読み込みが早く快適にサイトが参照できる
- スマホでも見やすいサイトにする
両社の違いは、SEOが「狙ったキーワードで検索結果の上位表示を目指すこと」で、SXOは「ユーザーがWebサイトに来た際、少しでも得るものがあるようにページ内容やサイト自体の使いやすさを突き詰めていくこと」です。
記事の理解を助けるために写真とか自作画像を配置するとか、見やすいような装飾をするとか、人がめんどくさがるようなところを頑張って記事制作するサイトが、より評価をされやすくなるんじゃないかなと思います。
まとめ|めんどくさい作業をした分、喜ばれる記事になる
今回の記事のまとめです。
- 2021年6月から7月にかけてのコアアップデートによってE-A-Tがより重要になった
- 我々ができることは、変わらずユーザーのためになることを考えて記事制作すること
- そのなかで独自性を出していければGOOD
- 読み込みが早いとか画像をうまく使ってわかりやすい記事になってるとか、ユーザーが使いやすいと感じるための努力がより大切になる
以前から大事だといわれていたことなので目新しくはないかもしれないですが、今後さらに重要度が高まりそうです。
SEO的な評価とユーザー満足度を高めていくために、ライティングを見直してみてはいかがでしょうか。(僕も見直さなきゃ…)
それではまた。