昔は同じ企業で定年まで勤める終身雇用が当たり前でしたが、近年は転職をして自分に合った企業を探す人が増えてきています。
しかし、転職回数があまりにも多いと転職が不利になってしまうため、どれくらいの回数までならいいのか迷っているという方もいるのではないでしょうか?
そこで今回は、20代での転職回数について詳しくみていきましょう。
- 20代で転職回数が多いと不利になる理由
- 転職回数が多くても転職できる人の傾向
- 実際のとこ、採用担当者はどう思ってる?
目次(クリックできるよ)
20代で転職回数が多いと転職が不利になる理由
一般的に、転職回数が多いと転職する時に不利になると言われています。
では、その理由は何なのでしょうか?
すぐに辞めると思われてしまう
20代で転職回数が多いということは、採用された企業に勤めた時間がかなり短いということになります。
そのため、企業の採用担当者から見れば「採用してもすぐにまた辞めてしまうかもしれない」と感じてしまいます。
企業側は採用後に長期的に勤務してくれる人材がほしいと思っているため、転職回数が多い人は落とされやすくなっているのです。
スキルがないと思われてしまう
企業が求めるスキルとは、一定期間の中で培ったもののことです。
そのため、転職回数が多いということは、それだけ1社にいた時間が短いので、確固たるスキルや能力を持っていない可能性があると見られてしまいます。
20代は必ずしもスキルだけが大事ではないですが、採用しても即戦力にはならないと思われてしまうと、企業から見ても魅力的には感じないでしょう。
我慢ができない人だと思われる
仕事を行う中では、大変なことや嫌なことが多数あります。
誰もがそのようなことを我慢しながら、自分のやるべきことをこなしているのです。
しかし、転職回数が多いと何か嫌なことがあった時に、すぐに仕事を辞めたり文句を言い出すのではないかと感じさせてしまいます。
そのような方は社内でトラブルを起こす可能性もあるので、あまり採用したくないと思ってしまうようです。
20代の転職回数はできれば2回までに抑えたほうが印象は悪くない
では、20代の方であれば、何回まで転職してもよいのでしょうか?
企業の視点から考えてみましょう。
転職回数は3回目から気になりだす採用担当者が多い
以下の表は「リクナビNEXT」が企業の人事担当者に「転職回数は何回から気になる?」というアンケートをおこなった際の回答です。
転職回数は何回から気になる? | |
---|---|
1回 | 2% |
2回 | 8% |
3回 | 40% |
4回 | 16% |
5回 | 12% |
6回 | 4% |
7~9回 | 2% |
10回以上 | 1% |
気にならない | 15% |
(参照:転職回数が多いと不利?年代別の転職回数と採用実態|リクナビNEXT)
表からわかるように、転職回数は3回から気になるケースが多いようです。
また、4回目と5回目を合わせると28%、気にならないは15%となっています。
20代のうちは3回以内に収めた方がよい
20代での転職回数は、3回以内に収めた方がよいといわれています。先ほどのアンケートからも読み取れるように、やはり転職回数が多ければ多いほど、企業側は警戒してしまいます。
そのため、その回数はできるだけ少ない方がよいのですが、企業側の心境としては3回以上はかなり警戒心が強くなってしまうことが予想されます。
20代前半であれば2回以内に抑えられるに越したことはない
20代前半の方であれば、2回以内に収めておいた方がよいでしょう。
20代前半で2回転職を行っているということは、1つの会社に1〜2年程度しか勤めていないことになります。
そのため、3度目の転職をする際に不安に感じられることは多くなるので、注意が必要です。
転職回数が多くても転職できるのはどんな人?
転職回数が多くなると転職が不利になると言われていますが、実際には転職回数が多くても自分の希望した職場に転職できている方もいます。
では、そのような方はどうして転職に成功しているのでしょうか?
スキルやビジョンが企業のニーズとマッチしている
転職回数が多くても、そのなかでしっかりとスキルを獲得しており、そのスキルやビジョンが企業とマッチしている場合には採用される可能性が高まります。
この状態を作り出すためには、意図を持って転職を行い、その中でしっかりとスキルを身につけて、それを必要としている企業にしっかりとアピールすることが重要となります。
まずは自分のスキルをしっかりと理解した上で、その能力を求めている企業を探すようにしましょう。
転職理由に一貫性がある
転職をする理由はさまざまなことがあると思いますが、あまりにも一貫性のない理由を述べていると、信憑性がないと感じさせてしまいます。
逆に一貫性を持って転職を繰り返しているのであれば、自分の軸を持って仕事に取り組んでいるという印象を受けてくれる採用担当者もいるでしょう。
そのため、しっかりと自分の意志を伝えることを意識しましょう。
職歴によるスキルをアピールする
転職回数が多いということは、それだけ異なる企業でさまざまな経験を積んできたというポジティブな面もあります。
それぞれの会社で自分が培った能力やスキルをしっかりとアピールすることができれば、魅力的に感じてもらえる可能性もあります。
ただ、スキルや取り組み方が不十分だとよい印象を与えないため、注意が必要です。
転職回数が多くても採用をしている面接官は、回数よりスキルやビジョンを見ている
「リクナビNEXT」の調査によると「これまで採用した人のなかでいちばん多かった転職回数は?」という質問に対して、以下のような結果が出ています。
いちばん採用した回数が多い転職回数は? | |
---|---|
1回 | 3% |
2回 | 6% |
3回 | 28% |
4回 | 22% |
5回 | 22% |
6回 | 7% |
7~9回 | 6% |
10回以上 | 6% |
(参照:転職回数が多いと不利?年代別の転職回数と採用実態|リクナビNEXT)
転職回数は3回目から気になるといいつつ、実際は91%の企業が「3回以上の転職経験者を採用したことが多い」と回答しています。
また、転職回数が多い求職者を採用した採用担当者は、たとえば以下のような理由で採用を決めています。
「4回」
・弊社の募集する職種にあった方で、同じ職種で管理者として渡り歩いていたので、スキルも高いと判断しました【不動産・建設系 50~100人未満】
・転職の事情が本人の責任でなかったことと、所有するスキルが希少で当方としては、是非とも獲得したい人材だったから【不動産・建設系 500~1,000人未満】「5回」
・当社における業務に対するビジョンが明確であったため【IT・通信系 5,000人以上】「7~9回」
・中間管理職で40前後だと、多い人は6回程度の転職経験は普通にある。重要視しているのは、なぜその回数なのか?その回数によって何を得て、どう成長したか?ポジティブなコメントが得られるなら、回数は気にしない【その他 300~500人未満】
(引用元:転職回数が多いと不利?年代別の転職回数と採用実態|リクナビNEXT)
これらの結果から読み取れることは、転職回数よりも、
- どういった経緯でその転職回数になったのか
- 転職の回数によって、どのようにスキルを積み成長してきたか
- 自社のビジョンと明確に合致するか
が大事だと考える採用担当者が多いということです。
転職回数より、積み上げたスキルとその伝え方が大切
ここまで紹介したいくつかの調査結果からもわかるように、
ことがわかります。
転職回数より、転職によって積み上げてきたスキルをどう活かせるのかが、しっかり採用担当者に伝わることが大切です。
転職回数が多い人がエージェントを使うメリット
転職回数が多い人が転職エージェントを利用するメリットをお伝えします。
転職回数が多いほど面倒になる準備をサポート
転職エージェントは、転職活動に関する面倒な部分をサポートしてくれるため、準備の工数が削減できます。
転職エージェントのサポート内容
- 希望条件やキャリアについてヒアリング
- 求人の検索・紹介・推薦
- 履歴書・職務経歴書の添削
- 面接日程の調整・面接対策
- 企業との交渉(条件・給与・ポジションなど)
- 入社日のすり合わせ代行
そもそも転職活動は時間も労力もかかるものです。職務経歴書の作成は転職回数が増えるほど大変ですし、求人の検索もひとりでするならかなりの時間をとられます。
転職エージェントでは、転職活動の面倒な部分をサポートしてくれるので、応募する企業の研究や志望動機の作成などに集中できます。
転職回数が多い人でも選考に繋がりやすいサポートをしてくれる
転職回数が多いと、以下のようなところがネックになります。
転職回数が多い場合、ネックになる部分
- 転職回数が多い理由
- スキルをどう活かすかの伝え方
- 志望動機
経験する職種やスキルに一貫性がなかったり、1社ごとの在職期間が短かったりすると、それぞれの会社で働こうと思った理由や身につけたスキルを簡潔に伝える必要があります。
転職エージェントでは、転職回数が多い人が「どのように伝えればより長所や魅力が伝わるか」「退職回数のネガティブなイメージを軽減できるか」を一緒に考えてくれます。
転職エージェントを利用することで、書類選考の通過率は格段にアップするでしょう。
第二新卒・20代におすすめの転職エージェント
■リクルートエージェント
どこにするか迷ってるなら、とりあえずここは登録しておきましょう。初めての転職の不安には大手の安心感。求人数が圧倒的に多いので、さまざまな求人を見比べながら、自分の理想に近いところを選んで応募できるでしょう。
■マイナビジョブ20’s
20代・第二新卒向けの転職エージェント。求人数が豊富というわけではないですが、企業も20代を求めているのでマッチ度が高くなります。志望動機や自己PRを考えてくれるので、初めての転職で不安な方にもおすすめ。
■ハタラクティブ
こちらも20代特化。20代のなかでもフリーター・職歴がほぼないという方におすすめの転職エージェントです。これからのキャリア相談も含めてサポートしてくれます。
まとめ
20代で転職回数が多いと、やっぱり不利になってしまうケースが多いです。
そのため、できるだけ転職回数は少なく抑えておく方がスムーズに転職を成功させることができるでしょう。
しかし、転職回数が多くてもしっかりと自分の考えや身につけたスキルを話すことができれば、転職を成功させることも可能です。
自分の魅力を分析し、そのスキルを必要としている企業を探せば、よりよい条件での転職もできるので、しっかりと自分と向き合って転職活動を行うようにしましょう。
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