「事務職がつまらない」
「スキルがついている実感がなく、不安」
事務職でこういった気持ちになるの、とてもわかります。僕自身、新卒から3年ちょっとは事務員として働いていて、まさに上記のような不安を抱えながら働いていましたね…
その時の体験も踏まえながら、事務職がつまらないと感じる理由と、対策を紹介します。
この記事を読むことで、事務職がつまらないと感じている方が、今後どうしていくか少しでも参考になるはずです。
- 事務職がつまらない理由
- 事務職は良いところもあるよっていう話
- 事務職がつまらない現状を変えたいなら…?
目次(クリックできるよ)
事務職がつまらない・楽しくない理由|単調な作業とやりがいの感じにくさ
事務職がつまらないと感じる要因として、以下のようなものが挙げられます。
- 作業が単調で飽きる
- 劇的な給与の伸びは期待できず、モチベーションが保てない
- じつは人間関係が難しい
- スキルが身につかず、成長を感じにくい
- 成果が分かりにくく、やりがいを感じにくい
1. 作業が単調で飽きる
事務職の仕事は、いわゆる「単純作業」が占めるウエイトが多くて飽きやすいです。
いつも同じ席に座って、同じ作業をいかに効率よくこなしていくか、という毎日。僕は事務員時代に「仕事が楽しい」と感じたことは正直無いです。
変化の無い日々がマンネリ化しやすいですね。
2. 劇的な給与の伸びは期待できず、モチベーションが保てない
社員のモチベーションに影響を与える最たるものって、やっぱり給料です。
でも、自分なりにやり方を工夫して事務作業を効率化したところで、事務員の給料がぐっと上がることはほぼありません。
毎年の緩やかな定期昇給を期待するのみ。うまく昇進できれば20年後にはあの上司くらい、うまくいかなければあの上司くらいの給料と役職・・・
という感じで、先が見えてしまいます。これでは仕事に対する夢は持てません。
20代と30代の給与がほぼ変わらないこともモチベ低下の原因か
ITサポート事務へのキャリアチェンジを支援するメディア「ITサポート事務の教科書」を運営する「株式会社ポム」が20代・30代の事務職正社員200名に対しておこなったアンケートでは、事務員の20代と30代の平均月収の差額は「7,860円」という結果が出ています。
同アンケートでは、
- 20代の平均月収は20万8607円
- 30代の平均月収は21万6467円
という結果が出ています。
また、月収に不満を感じている人の割合は「20代で75%」「30代で76%」ということがわかりました。
20代 | 30代 | |
---|---|---|
とても満足 | 3% | 4% |
やや満足 | 22% | 20% |
やや不満 | 51% | 61% |
とても不満 | 24% | 15% |
(参照元:【事務職別の月収調査】月収の満足度が高いのはどの事務職?月収をあげるコツもご紹介|IT事務の教科書)
家賃や生活費などで給料の大半がなくなってしまうため娯楽や貯金に回せない、結婚や子育てに迷いなく踏み切れない、といった状況の方も多いでしょう。
3. ミスが許されず、意外とプレッシャー
事務員の仕事では、多数の書類に対して締め切りを厳守しなければなりません。
重要な書類の提出・点検に関するミスは、時に大ごとになることもあります。
そんな社内調整の要といえる職業なので、意外と神経を使います。とくに、お金に絡む書類を扱う部署ならけっこう大変です。大事な書類なのに全然書いてくれない社員とか、ざらにいますし・・・
そんな人たちを急かしつつ、日々の業務をきっちりやる。そんな大変さがあるのに評価されにくいので「事務っておもんない」となりがちです。
4. じつは人間関係が難しい
何気に人間関係が難しいのが事務職。
事務職だから外回りがあるわけでもなし。もし部署内に合わない人がいても、週に5日、8時間その人と過ごすことになります。
下手したら、家族よりも顔を合わせる時間が長くなってしまいます。いくら定時に帰れて安定していても、そんな状況ではシンドイですよね・・・
5. スキルが身につかず、成長を感じにくい
事務職では汎用性のあるスキルが身につかず、成長を実感しにくいです。
経理なら簿記がありますが、ほかの事務職では「今の会社独自の作業や書類整理が中心で、ほかの会社でも通用するスキルが身につかない」という悩みを持っている方もいるはずです。
僕も、事務員時代はこの悩みを抱えていて、「もし転職したいと思っても、このままでは何もアピールするものがない」と焦ってましたね。
6. 成果が分かりにくく、やりがいを感じにくい
事務職はどうしても、やりがいを感じにくい職種です。
事務職は、何かを成し遂げるというよりは、発生した雑務や作業をこなしていくスタイルの仕事です。
ゆえに、日々しっかり業務をこなしていても成果がわかりにくく、評価も難しいです。そして、評価が得にくいからやりがいも感じにくいです。
「いつも手続き早くしてくれて助かります」なんて言ってくれる他部署の人がたまにいますが、そんな人は稀です。
ちょっと待って!事務職って素晴らしい職種でもあります
とはいえ、事務職の良いところも、もちろんあります。たとえば以下のような点です。
- 定時で上がれる
- 営業職のように休日に電話がかかってこない
- 自分の時間がとりやすい
基本的に、事務職でめっちゃ残業するってのはあまりないですよね。
早く帰って、自分の時間を確保できるのは、素晴らしいことです。社会人みんながそうではないですから。
また、営業職なら休日も会社の人から連絡が来たり、付き合いで食事に行ったりというのはどうしてもあります。
「休日が休日として成り立ってる」とか「夜好きなことができる」のは、当たり前のようでありがたいことなんです。
つまらない事務職を少しでも楽しくするための考え方
せっかく働いているのだから、少しでも楽しさを見出したいですね。そのための考え方をお伝えします!
気づきを得る練習をする
事務職って、じつは仕事をするうえで大切な「気づき」をする練習になります。
忙しい時は忙しいけど、暇な時間もできやすいですよね。そんな時に「何か今できることあるか?」と考えることはとても重要です。僕が事務員をしていた時の感想ですが、あまりみんなやってないです。
つねに「何ができる?」と考えていれば「○○さんの机の封筒減ってるから補充しておこう」とか「今まで適当に積み重なってた書類を製本しよう」とか、何気ない気づきが得られます。
これ、「あー早く今日終わんないかな」とか考えてたら気づけないんですよ、ほんとに。
気づきを習慣化して、ほかの人が「気が向いたらやりたいけど、そのままにしちゃってる」作業をこなしていけば、部署の人にも喜ばれるきっかけになるし、そういった積み重ねは転職活動の時のアピール材料にもなります。
そのため、「何か今できることある?」と考えることを癖づけるのはおすすめです。
(※余計なことすんなって言われる可能性もゼロではないので、思いついた作業をやっていいかどうか、上司に確認はとってくださいね)
自分なりに、成長を感じられるよう目標を設定する
小さな目標を立てて、それをクリアする習慣をつけることも有効です。
事務職は成長を感じにくいだけで、成長しないわけではありません。小さな成功体験を作れば、多少なりともやりがいを見出せますし、転職の際のアピールネタにもなります。
「30分かかっている入力作業を、25分で終わらせる」とかで十分です。
目標を立てると「じゃあ25分で終わらせるためにはどうしたらいい?」と考えます。そうやって順序立てて課題を解決する能力って、事務・営業・技術系関係なくどんな仕事でも必要なことです。
だから、そうした小さな目標達成が転職活動でも活きてくるはずですので、ぜひやってみてほしいです。
早く帰宅して、別のスキルをつける時間を確保することをモチベーションにする
事務職は比較的早く帰れるので、帰ってから何かすることをモチベーションにしましょう。
- アニメを消化する
- 仕事終わりでスポーツ観戦に行く
- 何かスキルをつけるために独学してみる
なんでもいいです。
僕は事務員時代、帰ってからIllustratorや Photoshopを独学でいじってました。結局デザイナーにはならなかったですが、それがきっかけで今はWebマーケティングをやってます。
事務職は、終業後の時間を楽しんだり、スキルアップの時間にしたりしやすいです。そう考えれば、事務職も悪くないです。
事務の中でも専門性が高い分野に挑戦する
ひとくくりに事務員といっても、一般事務・経理・総務など分野はさまざまです。
「事務員なりに給与アップしていきたい」という場合は、たとえば下記のような専門性が高い分野の知識をつけていくことも1つの手です。
- 営業事務:営業職のサポートをするため、資料作成や顧客対応をおこないます。会社によっては給与水準が高いでしょう。
- 経理:日商簿記の資格を持っていれば給与に反映される会社があります。
- 貿易事務:語学や貿易に関する知識が必要となり、一般的な事務より高い給与が期待できます。
それでも、事務職がつまらないと感じていて現状を変えたいなら・・・
それでも、事務職がつまらない現状をなんとかしたい!と思う方に向けて、案をお伝えします。
今の職場で配置転換を相談する
今の職場に、興味のある職種の部署があるなら、部署異動を相談するのが1つの手です。
中小企業や大企業の場合、それなりに異動の希望は実現しやすいようです。
しかし、小規模の企業や業績が芳しくない企業では、社員1人のためにそこまで時間を割く余裕がないことも。
もし、異動が実現しないのであれば、転職を視野に入れてもいいでしょう。
また、異動の相談の際は、無用なトラブルを避けるため、以下のことに気をつけましょう。
- まず直属の上司に相談する(いきなり部署を飛び越えて人事に相談すると印象が良くないことがあります)
- ネガティブな理由ではなく、興味のある分野で自社に貢献したい旨を伝える
転職する
エネルギーと時間を要しますが、転職も1つの手です。
早めに帰れるなら、自分の興味がある分野の勉強をしたり、転職活動のための下準備を少しずつ進めましょう。
必ず登録しないといけないわけではないですが、転職エージェントの利用はおすすめです。僕は2回転職してますが、2回とも転職エージェントを利用したおかげで、転職活動をうまく進められました。
求人サイトには載っていない求人がたくさんありますし、書類添削や面接対策、面接のスケジュール調整までやってくれるます。
なにより、ひとりでは不安な転職活動、相談できる相手がいると気持ちの面でも好影響です。
「初めての転職で不安だらけ…」 「仕事の経験が浅くても転職できるだろうか…」 若いうちは転職が有利といえど、仕事の経験が少ない20代にとっては不安がつきまとうものですよね。 そんな時は、転職エージェントを活用するのが1つの手で[…]
副業する
副業も事務員が時間を有効に使う方法の1つです。
事務職は残業が少ない傾向にあり、その上で安定した給料が手に入ります。そのため、副業に取り組みやすい環境だといえます。
副業が軌道にのったら、むしろ早く帰れる事務員という状況を手放すのがもったいなく感じる可能性だってあります。
まとめ
事務職はルーティンワークや、書類整理などといった地道な作業が中心です。だから、つまらないと感じやすいのは間違いないです。
記事中で示した、おもな打開策は以下のとおりです。
- 事務職を少しでも楽しくする工夫をする
- 自由時間で趣味やスキルアップすることをモチベーションにする
- 空いた時間で副業する
- 思い切って転職する
もし事務職を辞めて、新しいことに挑戦するなら、年齢が若いうちのほうが転職しやすいのは確かです。
記事中でもお伝えしたとおり、転職はエージェントの利用がおすすめです。そのメリットは以下の記事で紹介していますので、ぜひご覧ください。
▶転職エージェントのメリット・デメリットとは?|活用して合格率をアップしよう
20代で転職を検討している方は、以下の記事も合わせてご覧ください。
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僕は、事務員→Web業界という転職経歴があり、今ではけっこう楽しく働いています。「Webっておもしろそう」と興味がある方はこちらもぜひ
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